卒研発表会が行われました!

当研究室からは川筋君と西出君が発表しました.

「金沢大学衛星「こよう 」搭載バッテリの充放電特性の評価」 川筋直樹

概要:金沢大学衛星こようは,蓄電池としてリチウムイオン2次電池を使用する.リチウムイオン電池は一般的に質量,容積に対して電力容量が大きい.一方で,過充電,過放電に対して弱く,劣化しやすい.そのため使用する際には,充電率を推定し過充放電を防ぐ運用が必要となる.衛星の運用中,直接計測できるバッテリの状態は両端電圧であり,充放電制御もバッテリ両端電圧に基づいて行われる.そこで本研究では,充電率とバッテリ両端電圧の関係を表す数学モデルを定めるため,実験により特性パラメータを求める方法を定め,パラメータを定めた.本研究によって実際の衛星運用における重要な指標を得ることができた.

「成層圏気球ゴンドラの姿勢制御に関する研究」 西出太郎

概要:気象観測や天体観測をする際,ヘリウムガスなどが充填された気球が用いられることがある.この気球に吊り下げられているゴンドラの部分に,観測や実験に必要な電子機器が搭載されている.この気球は成層圏といった高層大気まで上昇する.高層大気では気流の変化があるため,電子機器が搭載されたゴンドラがあおられて振動してしまい,実験や観測に悪影響を及ぼすことがある.したがって,その振動を減衰させる,もしくは補償する必要がある.そこで,本研究では,このフライトシステムに発生する振動を補償する前段階として,その振動の特性について解析し評価した.また,解析結果から,フライトシステムを設計する際に必要である制御周波数を割り出した.本研究によって,制御性能を経験ではなく,理論に基づく定量的な検討によって定める方法が得られた.

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