研究内容について

「剛体の回転力学」などは機械力学に含まれるので,電子情報通信学類のカリキュラムにはない内容があります.しかし,数学や実験,計測機器の扱い,プログラミングなど,学類のカリキュラムでも触れてきた内容を研究の手段として用いています.研究室に入って初めて学ぶことは,どこの研究室でも当たり前のようにたくさんあるので,不安に思うことはありません.

研究の進め方について

基本的には,週1回学年ごとに研究ミーティングを1コマ程度設定し,1人ずつ研究進捗報告と内容の議論,短期的な課題の設定をします.また研究ミーティングとは別に,研究室全員が集まるゼミを開き,大学院生は自分のテーマに関連する英語文献の紹介を1Qにつき1回(年4回),自分の研究報告を2Qに1回(年2回)行います.

学類生は,Q1Q2の研究ミーティングの時間に姿勢力学の基本を講義形式で学びます.並行して卒業研究に向けた準備を進めます.研究ミーティングの進捗にもよりますが,7-8月は院試休みとして,院試勉強に集中的に取り組んでもらいます.9月からは卒業研究を本格的に進めるとともに,卒業論文の書き方と研究発表の指導を受けます.1月末をめどに卒業論文をまとめ,2月中旬の卒業研究発表会に臨みます.

獲得目標

莊司が4年生のときに研究室配属された際,教授につぎのように言われました.

学部,大学院をそれぞれ卒業,修了すると「学士」「修士」「博士」の学位が与えられる.学位は大学によるその人の能力の証明だ.

学士は,与えられた課題に与えられた方法で取り組み,その過程と結果を日本語(※)の文章で科学的に正しく記述できる人であること示す.
修士は,与えられた課題を解決する方法を自分で調べ創り出し,その過程と結果を日本語の文章で科学的に正しく記述し,社会に発信できる人であることを示す.
博士は,取り組むべき課題を自ら見つけ,解決する方法を調べ創り出し,その過程と結果を日本語と英語の両方で科学的に正しく記述し,世界に発信できる人であることを示す.

(※) 「日本語」は「母国語」と言い換えたほうが良いかもしれません

目まぐるしく変化する今日の社会は,インターネットによって個人の社会,世界への発信力が飛躍的に高まっています.そんな時代だからこそ,これらの指摘はますます重みを増していると思います.

当研究室でも,卒業研究,修士研究,博士研究を通して,これらの能力を獲得することを目標とします.